大家を目指すんだから家を買うのは当たり前じゃない?
そう思うでしょう?
違うんです。
いや、違うわけじゃないんですけど。
実は買うのは、貸す用の家じゃなくて、自分が住む家です。
「金ないって話なのに何自分の家買ってんだ」
って言われそうですね。
でも、考えたんです。
「大家さんをするなら現金が必要だ」と。
家に投資するなら、自分は現状現金一択しかない
大家さんの中には、ローンでレバレッジを効かせて家を買う人が多くいるようです。
「レバレッジ」というのは「てこ」の意味で、小さな力で大きな物を動かすという意味。
ローンでお金を借りることができれば、自分が現状持っている資金では買えないような家も買うことができるようになり、
つまり、小さな資金で大きな(高い)家を買うことができるようになるわけです。
当然、高い家のほうが家賃も高くもらえる可能性が高くなり、大家さん業が加速していくわけです。
ただ、これにはデメリットがあります。
貸す人が見つからなければ、当然家賃が入りません。
しかし、ローンの支払いは待ってくれません。
となると、もし、家を借りてもらえなければ、ローンの支払いという負担が増えるだけという結果になってしまいます。
めちゃめちゃ現金を持ってるなら別ですが、今の僕にそれに耐える力はありません。
それに、そもそも、僕の収入ではローンの審査に通らないと思われます。
車のローンもあるしね。
いや、めちゃくちゃ頑張れば通るのかもしれませんが、そのためには資金繰りなどの計画書をうんうん唸りながら何日も書く羽目になりそうです。
残念ながら、そんな時間的・体力的余裕はどこにもない!
ということで、僕の大家業における仕入れは、現在のところ現金一択の予定です。
お金ないなら、なんで自分の家を買うの?
何をしたら現金を貯められる?
前述までの通り、今の僕は目下のところ、現金を集めなければなりません。
収入が大きく増える見通しがないとなると、支出を減らすしか、現金を貯える方法がありません。
もちろん、収入を上げる努力をしないわけではないですけどもね。
となったときに、まず目がいくのが固定費。
固定費とは文字通り?定期的に出ていくことが決まっている費用です。
で、自分の家計を見直してみると、一番大きな固定費が「家賃」なわけです。
現状、家の家賃3万円と、駐車場代に1万2千円払ってます。
これを高いとみるか、安いとみるかは人に寄ると思いますが、僕は高いという認識になりました。
これを下げることができれば、その分現金貯蓄になる計算です。
家賃&駐車場で4万2千円は高い?
駐車場代はさておき、家賃だけを見れば、おそらくかなり安い部類に入ると思います。
僕も、住んでしばらくはそう思っていました。
ですが、現在の僕は、「高い」という評価に代わってしまいました。
というのも、いくらDIYしてもいいよと言ってもらってるといっても、文章として残っているわけじゃないから、ちょっと大がかりなことやろうとすると気を遣う(これは僕の失敗だった。ちゃんと紙にしておけば)。
あと、管理会社の対応がいまひとつというのもちょっといただけません。
以前、ガス調査の人が来たことがあって、調査の結果、異常はないけども腐食が進んでおり、改修をおすすめするという結果が出ました。
さすがに、僕もガス管をどうこうするわけにはいかないので、管理会社に電話してみると、
めんどうくさそうな声で、
「ガス会社に確認してみます」
とだけ言われ、
その後なんの音沙汰もありません。
別に「今すぐ改修しろ」って言いたいわけじゃないですよ。
確認した結果、今後どうするのかを伝えてくれるだけでも、こちらとしても多少不安の解消になるじゃないですか。
もともとボロボロな家なのは理解してるので、手すりが下地からはがれて落ちて、階段をすべり落ちそうになったことがあるくらいでは文句は言いませんよ。
ただ、ガス設備の改修は貸す側の責任だったはずですし、ガス漏れなんて起こってしまったら、爆発の可能性など、命の危険すらあります。
そんな状態なのに、なんの対応もした様子を見せないというのは、正直借りた家に住むという魅力半減です。
この経験は、今後の大家業に活かせそうです。
安いなりにも、家賃をとっているのなら、最低限の対応はしないとですね。
こんな時、自分の家だったら間違いなく改修する方向に動きますが、借りている家である以上、なかなか動きにくいです。
となると、いくらボロボロの家だからって、家賃3万円が高く感じてしまうようになったのです。
それに、いくら家賃を払い続けても、この家が自分のものになるわけじゃないですよね。
僕が払っている家賃はそのまま消えてなくなることになってしまいます。
これも、3万円が高いと思うことに拍車をかけています。
自前で駐車場があれば、駐車場代はかからない
趣味の少ない僕にとって、車を持っていることは、それ自体が趣味みたいなものです。
趣味なので、多少のお金でやいや言いたくはないのです。
車を手放せば現金はもっと貯まるでしょうが、数少ない楽しみを手放してまで、金を貯めることに専念しようなんて、僕は思わない(貧乏人の思考)。
ただ、駐車場代の1万2千円は痛いです。
だって、駐車場代って場所の問題であって、車自体の問題じゃないからです。
車にかかる税金なんかは、日本に住んでいる以上、文句はいえど、車を持つからには結局甘んじて受け入れるしかありません。
車の修理費や保険なんかも、車自体に関わる費用だから、仕方ないです。
耐えきれなくなったら、車は処分するつもりです。
しかし、駐車場代、お前は別だ。
お前は払わなくても車を持つことは可能だ。
場所さえあれば。
駐車場代が負担になって車を手放すなんてことがあったとしたら、僕は納得できません(ちょっとひねくれてる?)。
でも、逆にいえば、場所を手に入れられれば、この1万2千円の費用はなくすことができます。
今の自分にって、借りていようが、買おうが、家を維持するためにお金が出ていく事実は変わらない
もし、将来引っ越す必要がないと仮定して、今の家に家賃を払って住み続けるにしても、別に家を買って住宅ローンを払い続けるとしても、毎月お金を払い続けていくという状態は変わりません。
むしろ、家を買ったほうが、家という財産が残るのでプラスととらえることもできます。
もし、買った家を維持できなくなったとしても、結局別の賃貸に家賃を払って住むことになるわけで、結果は変わらないのです。
家を買うことを躊躇してる理由はなんだ?
僕が実家を出て家賃3万の家を借りるということを周りにネタとして話していたときに、ある人から、
「どうせならローンで家買ったほうがよかったんじゃない?」と言われたことがありました。
先にも言った通り、毎月お金を払うという事実は変わらない、むしろ、財産が残る分買ったほうがお得とも考えられるのに、わざわざ自分は家を借りた。
なぜでしょうか?
考えてみると、いくつか思い当たるものがありました。
・どうせ買うなら、綺麗な家のほうがいいという考え
→借りるならボロボロでも構わないけど、自分のものになるのなら、なんとなく新しくて綺麗なほうがいいという考えが、まだこのときはありました。
でも、よくよく考えてみたら、今まで自分の買ってきた高い買い物で、新品で買ったものはほぼないのです。
パソコンも最後に買ったデスクトップ以外は中古品を購入。中古だからといって別に問題はなかった。
車だって、3台乗り継いできて、問題はそれぞれあったけど、それでもなお新車で買おうと思ったことはない。
というより、好きな車だったら中古か新車かは大した問題じゃない。
買えるか買えないかしか、自分にとって問題にならないのです。
「人が使ったものは嫌」なんて考えは、実は自分にはなかったわけですね。
・家を買ったら身動きがとりにくくなる
→自分の父親は、建設中から分譲マンションを買って1、2年くらいで転勤が決まり、単身赴任することになった。僕を含めた家族がいたから単身赴任という形になったが、独り身だったら、家に住めなくなり、買った意味がなくなる。
逆に、もし自分の意思で違う地域に住みたいとなったときに、処分しなければならないかも。
しかし、これもよく考えてみれば、自分の場合は会社勤めではないから転勤ではないし、お客さんも決まった地域にいるため、移動を考えると、今住んでるあたりが都合が良く、むしろ、仕事の都合から動けない状態なのです。
だったら、身動きなんて気にしなくていい。
・家が倒壊したりなんかしたら、大損害になる
→これは、自分の勉強不足からの不安だったようです。火災保険は、単に火災に対する場合だけじゃなくて、補償のつけ方次第で、いろんな災害や事故について補償してくれるのです。日本で心配な地震についても、地震保険があり、損害はある程度取り戻せるのです。
・家を買うのは、「一生で一度の買い物だ」、という半分嘘
→これは、そう思い込まされることによって、事実になっている節がある気がします。
「一生のもの」と思って高い買い物をするから、結果的に一度の買い物になってしまっているだけです。
だけど、お金持ちは家をたくさん買ったりするし、自分の父親でさえ、今のマンションを買うまでは、別にマンションを買っており、なぜなのか理由は聞いてませんが、前のマンションを売って、今のマンションを買っています。
なぜ、一生に一度の買い物で終わらなかったのか?
それは、買えるからです。
いや、買えるようにするからですね。
つまり、自分にも買える範囲の価格であれば、「一生に一度」と決めつける必要はないわけなのです。
・大きい金額の住宅ローンを抱えるが不安
→ローンっていわば借金なわけで、大きな金額の住宅ローンがあることは、確かに怖い気がします。
それに、家に抵当権をつける、つまり担保に出すことにもなりますから、余計怖い気がします。
ただ、ちゃんと決まった額を毎月払い、規約違反なことなどをしない限り、一括で払えと言われることもないし、家を取られる心配もありません。
家を買おうが借りようが、お金を払わなければ住むところがなくなることに変わりはない。
毎月払える額でローンを組めば、たいしてビビる必要はないわけです。
・「独り身で家を買うってどうなの?」
→独身で家を買った人の話を聞くと、よく言われることがあったそうです。
他人がどう思うかなんて、別に気にしなくていいじゃない。
以上が、自分の中で家を買うことを躊躇していた理由であり、基本的に先入観や思い込みがためらいを生み出していたわけです。
結論
駐車場がついてる安い家を買って、ローンの支払いが今の家賃より少なくなるようにすれば、結果として固定費が浮き、現金貯蓄に回せることになりますね。
なんでもっと早くこのことに気づかなかったんだ。
「ローン組めないんじゃなかったの?」
と思われるかもしれませんが、賃貸用の家を買うローンと、住宅ローンは全然別物です。
賃貸用の家のローンは事業用のローンとなるので審査は厳しいし、利率も高いです。
しかし、住宅ローンは、自分で住む家に限定したローンであり、事業用のそれに比べれば審査も緩く(計画書なんかもいらないしね)利率もめちゃくちゃ低いわけです。
僕はこの結論に至るやいなや、家探しのために毎日のように物件検索サイトをチェックするようになりました。
家を買うついでの狙い
家を買う裏の狙いとして、家を買うことで、家を買うまでの流れを経験できることが挙げれます。
家を買うなんて経験、僕は今までなかったですから、具体的にどういう風になるのかわからないわけです。
いや、もちろん、本とかで読んで知識としては知ってますよ。
さすがにノー勉強で大金を使おうとするほど無鉄砲じゃないですよ。
ただ、実体験できたほうがいろいろ今後の作戦も考えやすいかなあと思うわけです。
それに、不動産屋さんとコネをつくれるのも大きいと思います。
本を読んでいると、多くの不動産屋さんを回ってコネを作ろうなんていうテクニックを読んだこともありますが、結局、家を買うまではお客さんじゃないわけです。
つまり、実績がない。
実績がない中でコネを作るのはかなり大変だと思います。
不動産屋さんだってビジネスなので、家を買うかどうかも定かでない突然の訪問者に、時間と労力は割きにくいと思います。
しかし、家を1度買ってしまえば、その不動産屋さんにお金を払ってるお客さんになれるわけで、多少の無理は聞いてもらいやすくなるはずです。わからんけど。
とにかく、家を買うことで、大家さんを目指す上ではいろいろなメリットあるな、と考えられるわけです。